Shibazaki and history
古都鎌倉、ここに「柴崎乳乳本店」は明治22年に創業しました。
創始者柴崎梅吉は、イギリス船で、6年間世界中を航海しました。オーストラリアに寄港した際に、初めて酪農を見ます「外国にはこういう商売もあるのか」と関心して帰国、時代は明治に、海軍に火夫(機関兵)として入隊し、今度は軍艦に乗りました。5年後海軍を除隊し、梅吉は横須賀の軍艦の造船所にフランス人技師がいるのを知り、その人達に牛乳を売ることを思いつきます。
横須賀の上町で牛を飼い始め、搾乳・殺菌してビンに詰め、お昼のお弁当の時間に合わせ牛乳をフランス人技師に販売を始めました。それが『柴崎牛乳店』の始まりとなります。
その後、葉山に住むフランス人技術者達が家庭でも飲みたいとの要望にあわせ、牧場を現在の鎌倉市七里ガ浜に開設、本格的な牧場を持つようになりました。店舗は現在の場所鎌倉市長谷へ開店、関東大震災で損傷を受けながらも昭和12年まで持ちこたえその後現在の建物に建て替えられました、これと同時に処理工場もこの場所に移り二次大戦中も営業していました。
戦時下、牛乳の処理工場は、一都市一箇所のみという様な物価統制令や企業整備令があって、柴崎商店も当時の明治乳業に処理施設を売却しました。明治乳業も、湘南牛乳という会社をつくり、地場の生産農家がそこに元乳を全部納めて、湘南牛乳という名前で販売していました。 終戦後、昭和25年頃に湘南牛乳は解体し明治乳業の工場に名前を変え、柴崎牛乳店も明治牛乳の販売代理店として現在に至ります。